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広報 2026.05.31

就労継続支援B型・A型の違いを保護者目線でわかりやすく解説

就労継続支援B型・A型の違いを保護者目線でわかりやすく解説

卒業後の進路を考え始めると、多くの保護者様が最初にぶつかるのが「A型とB型、どちらが合っているのか」という問いです。

制度の名前は耳にしていても、実際の違い、そしてわが子の特性との相性・・・調べれば調べるほど一般論しか出てこない、という経験をされた方も少なくないでしょう。この記事では、A型・B型それぞれの制度的な仕組みを整理しながら、「わが子にはどちらが向いているか」を保護者様が自分なりに判断できる手がかりをお伝えします。令和6年度の最新制度情報や事業所選びの視点も合わせてまとめましたので、ぜひ最後まお読みください。

就労継続支援B型とA型の違い:30秒でわかる比較まとめ

A型とB型の最大の違いは「雇用契約を結ぶかどうか」です。【A型は事業所と雇用契約を交わして働く形態、B型は契約を結ばず作業に応じた工賃を受け取る形態】という一点を起点に考えると、ふたつの制度の違いが整理しやすくなります。

最大の違いは「雇用契約を結ぶかどうか」

あえてひと言で言い分けるなら、「働く」か「通う」かのイメージが近いかもしれません。

A型は雇用契約に基づき、最低賃金が保障された環境で作業に従事します。B型は雇用契約を結ばず、作業量や内容に応じた工賃が支給される仕組みです。義務が生じないぶん、自分のペースで無理なく通えるのがB型の特徴です。

どちらが「良い」ということではありません。お子さまの体調・特性・就労準備の状況によって、どちらが「合っている」かは変わります。まず「雇用契約の有無」という軸を頭に置いたうえで、次の項目を確認してみてください。

比較項目 A型 B型
雇用契約 あり(最低賃金が保障) ×なし(工賃制)
平均月収(令和5年度) 約8.7万円賃金として支給 約2.3万円工賃として支給
最低賃金の保障 地域の最低賃金が適用 ×最低賃金法の適用外
対象年齢 原則18~65歳未満※条件付きで65歳以上も可 年齢制限なし何歳でも利用可能
選考(面接等) 面接・選考あり 原則なし面談はあるが選考ではない
利用期間の制限 なし雇用契約の更新に依存 なし自分のペースで継続可
障害年金との併用 併用可能 併用可能
※ 平均月収は厚生労働省「令和5年度工賃(賃金)の実績」に基づく全国平均値です。令和5年度よりB型の算定方法が変更されています。事業所や地域により金額は異なります。

賃金・工賃の違いと令和6年度の最新データ

厚生労働省の令和5年度調査によると、A型の平均月額賃金は8万6,752円、B型の全国平均工賃月額は2万3,053円です(出典:厚生労働省「令和5年度工賃(賃金)の実績について」)。

数字だけ見ると差は大きいですが、背景の仕組みを知ると見え方が変わります。A型は雇用契約があるため労働基準法が適用され、最低賃金を下回れません。B型は雇用契約がないため最低賃金の適用外で、工賃は事業所の経営状況や作業内容によって大きく異なります。

令和6年度の障害福祉サービス報酬改定では、B型事業所の工賃算定方式が見直されました。工賃向上に取り組む事業所への評価が強化されており、見学・体験時に「個別の工賃目標をどう設定しているか」を確認することが事業所選びの重要な視点になっています。

対象者・年齢・利用期間の違い

A型の対象は原則18歳以上65歳未満で、雇用契約を結んで働くことが可能な方です。B型は年齢制限がなく、一般就労や雇用型の就労が難しいと判断された方が対象となります。

特別支援学校を卒業されたお子さまの場合、18歳以上であればどちらも利用対象になり得ますが、就労経験・体調・支援者との相談内容を踏まえて「まずB型から」というルートをたどる方も多くいます。どちらも利用期間に上限はなく、障害年金との併用も可能です。

「わが子は対象になるのか」という判断は、お住まいの市区町村の相談窓口や相談支援専門員にご確認ください。自治体によって運用が異なるため、まず相談することが確実な一歩です。

利用料金と手続きの流れ

就労継続支援を利用するには、障害福祉サービス受給者証(以下、受給者証)の取得が必要です。受給者証とは、障害のあるお子さまが公費で福祉サービスを利用できることを証明する書類で、市区町村が発行します。

手続きは大きく次の順序で進みます。市区町村の窓口で相談・申請を行い、調査員による聞き取り調査(サービス等利用計画案の作成依頼を含む)を経て、支給決定・受給者証の交付となります。申請から交付まで1〜2か月程度かかる場合があります(自治体によって異なります)。私たちナーシングは、特別支援学校卒業前の半年〜1年前から動き始めることをお勧めしています。

利用料の自己負担は、原則として世帯収入に応じた負担上限月額(最大3万7,200円)が設定されており、多くの場合は無償または低額での利用が可能です。負担上限月額の算定基準は自治体によって異なるため、詳細はお住まいの窓口でご確認ください。

受給者証の申請から利用開始までの流れ
※申請から交付まで1~2か月程度かかる場合があります(自治体により異なります)
1
市区町村窓口へ
相談・申請
2
調査・サービス等
利用計画案の作成
3
審査・
支給決定
4
受給者証
交付
5
事業所と
契約・利用開始
卒業後の利用をお考えの場合、特別支援学校卒業の半年~1年前から準備を始めることをお勧めします。

わが子の特性別に見るA型・B型の向き・不向き

「うちの子はどちらが合っているの?」——制度の名前を知っていても、わが子に当てはめると答えが見えにくいのが正直なところです。

大切なのは「雇用契約があるかどうか」という制度上の違いより、日々の作業環境や人間関係の負荷が本人の状態に合っているかどうかです。それが長く安心して通えるかどうかを左右します。ここでは、ASD・知的障がい・ADHDという特性ごとに向き・不向きの傾向を整理します。

ASD(自閉スペクトラム症)の子どもに向いているのはどちらか

対人ストレスや環境の変化に敏感なお子さまには、B型が合いやすい傾向があります。雇用契約がなく、自分のペースを守りながら働ける環境が整っている事業所が多いからです。

一方、特定の作業に深く集中できる強みを持つお子さまの場合、A型でその力が発揮されるケースもあります。「ルーティンが安定しているか」「急な予定変更が少ないか」「人間関係の負荷が少ないか」の3点を軸に見学先を評価すると、判断がしやすくなります。

どちらとも言い切れないのが実情です。見学時にスタッフの関わり方や作業の種類を確認し、可能であれば体験利用を経てから決めてください。

知的障がいがある場合に選ぶ際のポイント

知的障がいのあるお子さまの場合、障がいの程度・体力・コミュニケーションの状況によって選び方が大きく変わります。まずお子さまの「障害支援区分」(必要とされる支援の度合いを1〜6段階で示す基準)を確認することが出発点です。

なお、就労継続支援B型は「訓練等給付」に分類されるため、利用に障害支援区分の認定は原則不要です。支援者の目が届く環境でペースをつかみ、自信や生活リズムが安定してきた段階でA型へのステップアップを検討する流れが、多くのお子さまにとって無理のない道筋となります。

相談窓口に行く前に「今の体力や理解力でどれくらいの作業ができそうか」「人が多い環境は苦手か」を整理しておくと、担当者との話し合いがスムーズです。

ADHDや感覚過敏がある場合の働き方の選び方

衝動性・集中のムラ・感覚過敏があるお子さまにとって、作業環境の騒音・照明・ペースは想像以上に影響します。蛍光灯の点滅が気になる、隣の話し声が頭から離れない、などの状況が重なると、どれほど意欲があっても継続が難しくなります。

静かで個別ペースで進められるB型の環境は、こうした特性をお持ちのお子さまに合いやすいです。一方で、「好きなことには驚くほど集中できる」という強みを活かせる業務を用意しているA型事業所もあります。見学の際は「作業中の環境音はどの程度か」「個別のペース調整に対応しているか」を具体的に確認してみてください。

環境が合えば力を発揮できるのが、このタイプのお子さまの特徴です。事業所の雰囲気と本人の反応を照らし合わせる視点が、後悔しない選択につながります。

特別支援学校卒業後すぐに利用するための手順

卒業直後から就労継続支援を利用することは可能ですが、スムーズに動き出すには卒業の半年〜1年前からの準備が欠かせません。手続きには時間がかかり、空白期間が生じると本人の生活リズムにも影響するため、早めに動き始めることが大切です。

利用開始までの主な流れは次のとおりです。

  1. 市区町村の障がい福祉課または相談支援事業所に相談する
  2. 障害福祉サービス受給者証(支援を受ける権利を証明する自治体発行の書類)の申請手続きを進める
  3. 利用したい事業所を見学・体験する
  4. 受給者証が交付されたら、事業所と利用契約を結ぶ

受給者証の申請から交付まで、自治体によって2週間〜最大2か月程度かかる場合があります。学校の進路担当の先生と並行して動くことで、情報収集から申請まで抜け漏れを防ぎやすくなります。進路面談の場で「見学をいつ始めれば間に合うか」を早い段階で確認しておくのが、現実的で確実な方法です。

卒業後すぐに利用を始めるための準備スケジュール
特別支援学校 卒業1年前から利用開始までの流れ
1
卒業1年前~半年前
相談開始
市区町村の障がい福祉課または相談支援事業所に相談する。学校の進路担当の先生にも早めに相談し、情報収集を始める。
2
卒業半年前~3か月前
受給者証の申請
障害福祉サービス受給者証の申請手続きを進める。申請から交付まで自治体により2週間~最大2か月程度かかる。
3
卒業3か月前~1か月前
事業所の見学・体験
利用を検討している事業所を見学・体験する。複数の事業所を比較して、本人に合った場所を選ぶ。
4
受給者証の交付後
事業所と利用契約
受給者証が交付されたら、選んだ事業所と利用契約を結ぶ。契約時に必要な書類は事業所に事前に確認しておく。
卒業後 4月~
利用開始
就労継続支援B型・A型の通所がスタート。空白期間をつくらず、生活リズムを維持したまま新生活を始められる。
POINT
進路面談の場で「見学をいつ始めれば間に合うか」を早い段階で確認しておくと、準備の抜け漏れを防ぎやすくなります。学校の進路担当と並行して動くのが確実です。

後悔しない事業所選びと保護者が押さえるべき5つの視点

「どこを選んでも同じ」という前提は、残念ながら成り立ちません。全国にはA型・B型合わせて数万を超える事業所が存在し、支援の質・スタッフの関わり方・作業内容のマッチングは事業所ごとに大きく異なります。見学前に保護者様が視点を整理しておくことが、後悔のない選択への第一歩です。

①支援の根拠が説明できるか 「このお子さまの特性にはこの作業が合っている、なぜなら○○だから」と根拠を持って答えられるスタッフがいるか確認してください。

②工賃・賃金の水準と設定方法 令和6年度の報酬改定でB型の工賃算定方式が見直されました。事業所がどのように個別の工賃目標を設定しているかを聞くと、支援への姿勢が見えてきます。

③緊急時・体調不良時の対応体制 AEDの設置や救命研修の実施状況など、安全配慮への姿勢は必ず確認しましょう。スタッフ全員が万が一の際に対応できる体制かどうかは外せない確認事項です。

④保護者との情報共有の頻度と方法 連絡帳や面談の頻度、連携の仕組みを事前に把握しておきましょう。家庭・学校・事業所の方向性が揃ってこそ、支援の効果は最大化されます。

⑤見学時のお子さまの反応 最終的には「本人が安心できる雰囲気かどうか」が最も重要な判断材料です。可能であれば体験利用を経てから正式に決めてください。

見学時に必ず確認すべき質問リスト

見学当日は、準備した質問を実際に口に出せるかどうかが、後悔のない選択を分けます。事前に「聞くべきこと」を整理しておくと、限られた時間でも事業所の本質を見極めやすくなります。以下の項目を見学前にご確認ください。

スタッフの障がい特性への理解 「ASDやADHDの特性について、スタッフ全員が研修を受けていますか?」と直接聞いてみましょう。答えの内容より、スタッフが自信を持って答えられるかどうかに注目してください。

作業の種類と量の調整方法 「お子さまの状態に合わせて、作業の量や種類を変えてもらえますか?その基準はどのように決まりますか?」と確認します。個別対応への柔軟性が、長く通い続けられる環境かどうかを左右します。

緊急時・体調不良時の対応体制 「急に体調が悪くなった場合、どのような流れで保護者に連絡が来ますか?」「AEDは設置されていますか、スタッフは使い方を研修で学んでいますか?」——この2点は必ず確認しましょう。

保護者との情報共有の方法 「日々の様子はどのように共有してもらえますか?面談の頻度はどれくらいですか?」と聞くことで、家庭との連携をどれほど重視しているかが見えてきます。

他の利用者との関係や雰囲気 数字では見えない「空気感」が、お子さまにとっての居心地を決めます。実際の利用者の様子やスタッフとの関わり方を、見学中に肌で感じ取ってください。

見学後は、お子さまと一緒に「どんな気持ちだったか」を話し合う時間をつくってみてください。本人の感覚こそが、最後の判断材料になります。

見学時に確認すべき5つの質問
就労継続支援A型・B型事業所の見学チェックリスト

障害年金と工賃・賃金を組み合わせた収入設計

就労継続支援A型・B型を利用しながら障害年金を受け取ることは可能です。工賃や賃金の水準によって年金額が変わることはなく、両者を組み合わせることで、より安定した収入の土台をつくれます。

「工賃だけでは生活できないのでは」という不安を抱える保護者様は少なくありません。確かに単体では生活費として十分でない場合もありますが、障害基礎年金2級(月額6万8,000円/令和6年度)と組み合わせると、B型利用の場合でも月額9万円を超える収入ベースをつくれます。

収入状況によって自治体の障害福祉サービス利用料の負担上限月額が変わる場合があります。詳細はお住まいの自治体窓口や相談支援専門員にご確認ください。「工賃だけで自立しなければならない」と思い込まず、使える制度を組み合わせて現実的な収入設計を考えることが大切です。

A型・B型の間で移行できるケースとその流れ

A型とB型の選択は、「一度決めたら変えられない」ものではありません。本人の状況や希望に応じて、B型からA型へ、またはA型からB型へ移行することは制度上可能です。「今の選択が一生続く」わけではないという安心感を、まず保護者様にお届けしたいと思います。

移行の流れとしては、まず現在利用中の事業所や相談支援専門員と今後の方向性を話し合い、次の事業所を探すステップに進みます。移行先が決まったら、改めて受給者証(自治体が発行するサービス利用の資格証明書)の申請・変更手続きが必要になる場合があります。申請から発行まで数週間かかることもあるため、余裕を持ったスケジュールで動き始めましょう。

B型で就労リズムと自信を積み上げてからA型へ挑戦するルートも、A型での就労が心身の負担になった場合にB型へ戻って状態を整えながら再チャレンジするルートも、どちらも十分に有効な選択肢です。「今のお子さまにとって最適な環境はどちらか」という視点で、焦らず段階を踏んでいただければと思います。

移行を検討される場合の手順は次のとおりです。

  • ステップ1:相談支援専門員・現在の事業所と今後の方向性を話し合う
  • ステップ2:見学・体験利用を通じて移行先の事業所を選定する
  • ステップ3:自治体に受給者証の変更申請を行う(数週間の余裕が必要)
  • ステップ4:移行先の事業所で利用を開始する

就労移行支援・就労定着支援との違いと連携イメージ

就労継続支援A型・B型と混同されやすいサービスに、就労移行支援と就労定着支援があります。4つのサービスはそれぞれ役割が異なり、お子さまの状況やステージに応じて使い分けることが大切です。

就労移行支援は「一般就労(企業への就職)を目指すための訓練を行うサービス」です。原則2年間という利用期限があり、ビジネスマナーや作業スキルを身につけながら就職活動をサポートします。就労定着支援は「就職した後に職場定着するためのフォローを行うサービス」で、就職後最大3年間、職場と家庭の間に立って継続就労を支えます。

これに対してA型・B型は、一般就労が現時点では難しいお子さまが「生活の場としての就労」を続ける場所です。期限なく長く通い続けられ、本人のペースで働く経験を積み重ねられます。4つのサービスは「競合するもの」ではなく、「お子さまの成長とともに連携するもの」と捉えると、進路設計が整理しやすくなります。

たとえば、B型で安定して通い続けるなかで自信がついたお子さまが就労移行支援へ移って一般就労にチャレンジし、就職後は就労定着支援でフォローを受けるという連続したサポートの形も可能です。どのルートが合っているかは、お子さまの特性・希望・家庭の状況によって異なります。一人で抱え込まず、相談支援専門員や私たちナーシングのような支援者と一緒に考えていきましょう。

よくある質問(就労継続支援B型・A型に関するQ&A)

制度の細かな点は自治体によって異なる場合があります。以下でお答えする内容は一般的な目安として参考にしていただき、詳細は必ずお住まいの窓口にご確認ください。

就労継続支援A型は選考で落ちることがありますか?

あります。A型は事業所と雇用契約を結ぶ制度であるため、一般就労に近い形で採用選考が行われます。面接や作業体験が一般的な選考形式で、事業所によっては複数回の体験実習が設けられる場合もあります。

まずB型で就労リズムを身につけ、自信をつけてからA型に挑戦するルートは十分に有効な選択肢です。焦らず段階を踏むことが、長く安心して通える場所への近道になります。

就労継続支援B型の工賃が低い理由は何ですか?

雇用契約がないため最低賃金の適用外となり、事業所の収益から工賃を捻出する仕組みのため、水準が低くなりやすい傾向があります。厚生労働省の令和5年度データによると、B型の全国平均工賃は月額2万3,053円です。

なお、令和6年度の報酬改定では算定方式の変更が令和5年度実績から適用されており、全国平均の数値自体が押し上げられた面があります。実際の支払い工賃が大幅に増加したわけではないため、数字だけでなく事業所の取り組み姿勢を見極めることが重要です。見学の際に「工賃目標の設定方法」を直接確認してみてください。

障害年金を受けながらA型・B型を利用できますか?

はい、可能です。工賃や賃金の水準によって障害年金の額が変わることは原則ありません。ただし、20歳前の傷病による障害基礎年金については例外的に所得制限が設けられており、前年所得が一定額を超えると支給が減額・停止となる場合があります。また、収入の状況によって自治体の障害福祉サービス利用料の負担上限月額が変わる場合もあります。詳細は年金事務所またはお住まいの自治体窓口にご確認ください。

経済的な心配から一歩を踏み出せずにいる保護者様も多くいらっしゃいます。まずは相談支援事業所に現在の状況をお伝えし、個別にシミュレーションしてもらうことを検討してみてください。

特別支援学校を卒業してすぐにB型を利用できますか?

卒業後すぐに利用を開始することは可能ですが、受給者証の申請に時間がかかるため、卒業の半年以上前から準備を始めることが安心です。申請から発行まで数週間〜数か月かかる場合があります。在学中に相談支援事業所へ連絡し、サービス等利用計画の作成・申請の準備を学校・保護者・事業所の三者で進める流れが一般的です。

卒業後に「空白期間」が生まれないよう、早めの行動が保護者様とお子さまの双方にとっての安心につながります。

わが子にA型とB型のどちらが向いているかを判断する基準は何ですか?

「雇用契約に対応できる体力・コミュニケーション力があるかどうか」が、基本の判断軸です。以下のポイントをお子さまの状態に照らし合わせて確認してみてください。

  • 疲れやすさ:週5日通所することへの体力的な負荷はどの程度か
  • 対人ストレス:他者とのやり取りが生じる場面でどの程度消耗するか
  • 作業への集中力:同じ作業を一定時間継続できるか
  • 失敗への耐性:うまくいかない場面での立て直しに過度なエネルギーを使っていないか

「どちらが向いているか分からない」という段階でのお問い合わせも、私たちナーシングではお受けしています。お子さまの特性を丁寧にお聞きしたうえで、今のお子さまにとって最適な環境はどちらかを一緒に考えます。ぜひお気軽にご相談ください。

まとめ

最後までお読みいただき、ありがとうございます。就労継続支援A型とB型の最大の違いは「雇用契約を結ぶかどうか」という一点にあり、どちらが優れているのではなく、お子さまの特性・体力・就労準備の状況によって「合っている方」を選ぶことが大切です。この記事の重要なポイントを改めて整理します。

  • 就労継続支援A型は雇用契約に基づき最低賃金が保障される一方、B型は雇用契約を結ばず自分のペースで通える環境であり、どちらが向いているかはお子さまの特性・体力・対人ストレスへの耐性を軸に判断する
  • 障害基礎年金2級(令和6年度・月額約6万8,000円)と工賃・賃金を組み合わせることで安定した収入の土台をつくることができ、「工賃だけで自立しなければならない」という思い込みを手放すことが現実的な生活設計への第一歩となる
  • A型とB型の選択は一度決めたら変えられないものではなく、B型で就労リズムと自信を積み上げてからA型へ移行する、あるいはA型からB型へ戻って状態を整え再挑戦するなど、お子さまの成長に合わせて柔軟に移行できる制度設計になっている

進路の選択は、保護者様おひとりで抱え込む必要はありません。特別支援学校卒業の半年〜1年前から相談支援専門員や学校の進路担当者と連携を始め、見学・体験を重ねながら「今のお子さまに合う環境」を一緒に見つけていただければと思います。判断に迷われた際は、ぜひナーシングにもお気軽にご相談ください。