ご家庭でもやってほしい!!療育「バックワードチェイニング」の成功事例
児童発達支援に通ってくるA君(4歳)は、いつもお昼にお弁当と動物のイラストが描かれたゼリーを3つ持ってきていました。
全く発語の無かったA君は、ゼリーの蓋を開けて欲しい時には、職員の手をつかみ(クレーン現象)ゼリーを取らすように、職員の手を動かすのでした。
そこで、バックワードチェイニングの手法を用いて『あけて』の3文字を最後の『て』から話すように訓練をしました。(実際には訓練と言っても、昼食時にゼリーを食べる時だけです。)
職員が最初に『あ・け・て』と発音し、A君には最後の『て』だけを模倣してもらうのです。最後の『て』が言えると、職員はゼリーの蓋を開けてゼリーを渡し、A君はゼリーを食べることができます。
このように、A君にとってのご褒美であるゼリーを食べることができるので、一週間後には職員が『あ・け』だけを言うと、A君は自分から『て』と言うことができるようになりました。
これを続けていくうちに職員が『あ』とだけ言うとA君は『けて』と言えるようになり、3週間後には職員が『ゼリーどうするの?』と聞くと、A君から『あけて』と、話せるようになりました。
この他にも、抱っこについては、職員が最初は『だっこ』と、全て話し、A君には『こ』だけ模倣してもらいました。
そうすることで職員が『だっ』だけを言うと、A君は『こ』と言えるようになり、本人が望んでいた抱っこをして貰える事で、最終的には『だっこ』と、A君自身が要求することができました。(言えた際には、強化する為に必ず抱っこで応えます。)
バックワードチェイニングを用いることによって、A君は自分の要望を伝えることができるようになった(※その時周囲はご褒美として、しっかり要望を遂行します)ので、一語文ではありますが単語で自分がやって欲しいことを伝えることができるようになりました。
これには、A君が通っていた療育センターの言語聴覚士さんも「どのようにして訓練したの?!」と、びっくりして事業所に確認に来られていました。
因みに『あけて』が言えるようになったA君は、台所に設置されてたベビーゲートを『あけて』とか、アイスの蓋やおもちゃの箱等も『あけて』と嬉しそうに話すようになったと保護者の方から報告がありました。
いつも成功体験で終わり、時にはご褒美が手に入る事で行動が強化されるバックワードチェイニング!
是非とも皆さんやってみてください!
またナーシング有松校では、11月23日(月・祝)と26日(木)の10時〜17時に、受給者証をお持ちのお子様と保護者様を始めとする ご関係者様へ、内覧会を開催予定です。
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